千葉県印西市印旛日本医大在住の荒井咲茉様(仮名)の解決事例
ご相談までの背景
荒井様が当事務所にはじめて相談にいらしたときは、毎月返済しても完済のめどがただず、返済のために他から借り入れをするような自転車操業状態で今後について大変不安に思われお困りでした。
初回相談で荒井様から詳しく現状をお伺いさせて頂きましたが、その収入・財産状況に比べて債務額が大きく、任意整理により各業者と交渉して月々の返済額を圧縮することができたとしても、返済をしていくことはかなり負担で困難な状況でした。
そのため、任意整理ではなく、破産する方針で当事務所にご依頼頂きました。ご依頼いただく際には、破産をすると官報に載ること等もあり、会社に知られてしまう可能性もあることもご説明・ご了承いただき破産申し立ての準備をしていくこととなりました。
弁護士よりコメント
1. 弁護士が関わった結果
今回は、相談時の債務額からすると破産せざるをえない状況でしたが、一方で、数社についは過去のキャッシング取引において違法な高額金利を支払われており、適法な金利で引き直し計算をすると過払が発生する可能性がありました。
そのため、各業者から過去の取引履歴を取り寄せて、当事務所で引き直し計算を行いました。
そして、過払いとなっている業者に対しては訴訟提起等を通じて請求を行っていくうちに、残る債務額がどんどん圧縮され、最終的に破産する必要がない状況となりました。
相談時には債務額が存在していた業者も、適法な金利で過去の取引について引き直し計算をすると、債務額が圧縮されたり、場合によっては、過払いとなり返還金の請求ができる場合がありました。
そのため、荒井様の件は、破産することなく債務を整理することができ、経済的再生を図ることができました。
2. 解決のポイント
(1)早期のご相談
荒井様は、ご相談に来られる前にかなり苦労されていました。返しても返しても債務が減るどころか増えていくような状況で、会社にも知られると困るといったご事情もありました。
幸い訴訟はまだ起こされていませんでしたが、いつ訴訟が起こされて給料が差し押さえられてもおかしくない状況でした。
このような状況で当事務所にご相談頂きましたが、訴訟等を起こされることもなく、経済的再生を図ることができることができました。
返済が厳しいと思われた段階で、ご相談だけでも大丈夫ですので、早期にご来所頂けると精神的にも楽になることも多いかと思います。
(2)的確な情報提供
過払い金については、過去に違法な利息を設定されて不当に多額の金利を支払われていた場合、その返金を請求するものです。
ただし、最後の取引から10年(旧民法)で消滅時効にかかりますし、そもそも、過去完済されていて現在取引がないような業者については、依頼者の方から情報提供をいただかないと過払金請求が困難となる可能性が高くなります。
荒井様の場合、過去の記憶も思い出して頂き、的確な情報を当事務所に提供いただきましたので、過払金請求も円滑に行うことができました。
(3)弁護士とのコミュニケーション
今回はご依頼いただいた際は破産予定でしたが、荒井様から的確な情報を頂きながら当事務所が各業者と交渉していくなかで、破産する必要がなくなりました。
その間、ご依頼者の方には当事務所から適宜報告・相談をさせて頂くことができましたので、円滑に進行していくことができました。
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