最終更新日:2023年5月9日
監修者:よつば総合法律事務所
弁護士 大澤一郎
弁護士と司法書士の違い
弁護士が債務整理で扱える内容には制限はありません。他方、司法書士が債務整理で扱える内容には制限があります。司法書士が扱えるのは140万円以下の金額のみで、扱える裁判所も簡易裁判所のみです。また、司法書士は自己破産や個人再生の代理をすることはできません。
弁護士と司法書士の違い(債務整理)
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弁護士 | 司法書士 | |
---|---|---|
扱える金額 | 制限なし | 140万円以下 |
扱える裁判所 | 全ての裁判所 | 簡易裁判所のみ |
自己破産や個人再生の代理 | 代理できる | 代理できない |
自己破産や個人再生を弁護士に依頼するメリット
① 裁判所とのやり取りを弁護士が行えます
自己破産や個人再生では裁判所とのやり取りが必要になります。
弁護士に依頼した場合、裁判所とのやり取りは弁護士が行います。他方、司法書士に依頼した場合、裁判所とのやりとりを自分で行わなければならないことがあります。
② 手続きが早く終わる可能性があります
弁護士に依頼した場合、簡単な手続で裁判所が進めてくれることがあります。
他方、司法書士に依頼した場合、裁判所の手続きが複雑な手続になってしまうことがあります。
③ 費用が安くなる可能性があります
弁護士に依頼した場合、予納金という裁判所に納める費用が低額で済むことがあります。
他方、司法書士に依頼した場合、20万円から50万円程度の高額の費用を裁判所に納めなければいけないことがあります。
注:弁護士に依頼しても高額の予納金が発生するときもあります。
任意整理を弁護士に依頼するメリット
① 上限額なく依頼できます
金融機関からの個別の借入額が140万円を超える場合、司法書士には交渉権や代理権がないと考えられています。
他方、弁護士は上限額なく交渉や代理が可能です。
② 全ての裁判対応ができる
司法書士は地方裁判所の事件の代理人にはなれません。
他方、弁護士は全ての裁判対応が可能です。
過払い金請求を弁護士に依頼するメリット
① 上限額なく依頼できます
金融機関からの個別の過払い金が140万円を超える場合、司法書士には交渉権や代理権がないと考えられています。
他方、弁護士は上限額なく交渉や代理が可能です。
② 裁判で高額の回収ができる
140万円を超える過払い金請求の裁判をする場合、地方裁判所で行うことが必要です。
しかし司法書士は地方裁判所の事件の代理人にはなれません。
そのため司法書士が裁判を起こすには一定の制限があります。
他方、弁護士は全ての裁判対応が可能です。そのため、裁判で高額の回収が可能です。
まとめ
司法書士ではなく弁護士に債務整理を依頼するメリットは次の通りです。
※以下のコンテンツは左右にスワイプしてご確認ください。
債務整理の種類 | 弁護士に依頼するメリット |
---|---|
自己破産や個人再生 | ① 裁判所とのやり取りを弁護士が行える ② 手続きが早く終わる可能性がある ③ 費用が安くなる可能性がある |
任意整理 | ① 上限額なく依頼できる ② 全ての裁判対応ができる |
過払い金請求 | ① 上限額なく依頼できる ②裁判で高額の回収ができる |
注:弁護士と司法書士の違いは裁判所により運用が異なることがあります。
(監修者:弁護士 大澤一郎)