鎌ケ谷市鎌ヶ谷在住の浪岡さち様(仮名)の解決事例

相談者 70代 女性(自営業)
相談内容
取引
金融会社
15社
担当
弁護士

自己破産手続を弁護士に依頼した後も、ご自身の娘が連帯保証人になっている債務について、その債務の存在を弁護士に隠し、弁済を続けていました。

資料を見てそのことに気付いた担当弁護士は、ご依頼者様に対して、この弁済を中止するようお願いするとともに、自己破産申立ての際に、この弁済はご依頼者様なりに悩んだ末にしたものであることなどを記載した報告書を裁判所に提出しました。

その結果、無事免責許可決定に至ることができました。

弁護士よりコメント

自己破産手続を行う際に最も重要なのは、免責許可決定が取れるかどうかです。

自己破産手続を行う個人のかたは、みなさん免責許可決定を取ることを目指しますから、免責許可決定を取れるかどうかは、最大の関心事です。

その際に検討されるのは、債務を負うに至った事情の中に、浪費・換金行為・偏頗弁済等の免責不許可事由がないかという点です。

ですが、自己破産手続を行う方には、大なり小なり免責不許可事由があることが珍しくありません。ですが、免責不許可事由が少しでもあると免責許可決定が取れないというわけではありません。

むしろ、裁判所の裁量で、破産者の経済的更生を図るのが相当であるとして免責許可決定が出ることが多いです。

公表されている事例をみると、自己破産の準備に入ってからも浪費(ギャンブル)をやめないとか、破産手続が開始された後に連絡が途絶えて破産管財人への説明が不能になるなど、自己破産準備を始めてからの不誠実さが悪質であると評価されて免責不許可決定に至っている事例が散見されます。

さて、この御依頼者様の事例では、自己破産準備を始めてからも意図的に偏頗弁済をしていたわけですから、どちらかというと悪質な部類の免責不許可事由があることになります。実際、担当弁護士が資料を見てもこの弁済に気付かないまま申立てをしたときは、危なかったかもしれません。

偏頗弁済に気付いた担当弁護士は、この弁済を中止していただくようご依頼者様に要請するとともに、自己破産準備に入ってから偏頗弁済を行った金額・動機などを調査し、申立ての際、決して悪質な免責不許可事由ではないと評価すべきである旨を記載した報告書を提出しました。

無事破産手続開始決定(同時廃止)がなされ、さらに免責許可決定に至りました。

繰返しになりますが、免責不許可決定事由があるなら、常に免責は許可されないというわけではありません。

債務を負うに至った事情、自己破産準備や破産手続開始決定後の事情、今後の生活設計などを踏まえ、経済的に立ち直る機会を用意することが相当であると裁判所が判断し、裁判所の裁量で、免責が許可されることが多いです。

この件では担当弁護士の発見及びご依頼者様の協力により大事には至りませんでしたが、是非、首尾よく裁量免責に至るため、担当弁護士がお尋ねしたことは全てお教えいただき、ご協力いただけますようお願いいたします。


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